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【白雪姫】あらすじをサクッと簡潔にまとめてみた!

あらすじネコ
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白雪姫のサクッとあらすじ!

まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪

 

白雪姫の登場人物
  • 白雪姫…雪のように真っ白な肌と、真っ黒な髪を持つ美しくて優しいお姫様。
  • 新しいお妃様…自分の美しさを鼻にかけ、毎日鏡に誰が美しいかたずねる。
  • 7人の妖精…白雪姫と共に暮す。
  • 王子様…白雪姫が倒れた真相を見破り、見事に白雪姫を助ける。

 

サクッとあらすじ!
  1. 王さまとお妃様の願いを受けて、かわいい白雪姫が誕生しました。しかし、お妃様は病気でお亡くなりになってしまいました。新しく来たお妃様は、自分が美しさしか考えていません。魔法の鏡に「世界中であなたが一番美しい」と答えてもらっては喜んでいました。
  2. しかし、白雪姫が美しいお姫様に成長すると、魔法の鏡の答えは変わってしまいました。「自分よりも美しい者がいるなんて!」怒ったお妃様は白雪姫を殺すように家来に言いました。しかし家来は命令に背き、白雪姫をこっそり森の奥に逃しました。白雪姫はそこで7人の妖精の家を見つけ、居候させてもらうことになりました。
  3. 魔法の鏡によって、白雪姫がまだ生きていることを知ったお妃様。毒りんごを作ると、自ら、りんご売りのお婆さんに化けて白雪姫をだまし、毒りんごを食べさせることに成功しました。
  4. 仕事から帰ってきた妖精たちは、白雪姫が死んでしまったと思って、嘆き悲しみました。するとそこへ、嵐にあった王子様が迷い込んできました。王子様は優しくキスをして、白雪姫を深い眠りから無事に目覚めさせてくれました。

白雪姫のあらすじ!

「かわいい赤ちゃんが授かりますように…」

王様とお妃様は、毎日、神様にお祈りしました。

 

産まれてきた赤ちゃんは、かわいい女の子。

神様が二人の願いを叶えてくださったのです!

雪のように真っ白い肌をしていたので、『白雪姫』と名付けられました。

 

しかし、幸せな日々は、そう長くは続きませんでした。

お妃様がご病気でお亡くなりになってしまわれたのです!

 

新しく迎えられたお妃様の自慢は、自分の美しさ。

自室にかけられた魔法の鏡に向かって、お妃様は毎晩たずねます。

 

「鏡よ、鏡。

世界中で一番美しいのは、一体誰だい?

教えておくれ。」

「世界中で一番美しいのは、お妃様。

あなたでございます。」

魔法の鏡の言葉を聞くと、お妃様は、たいそう満足するのでした。

 

それから、何年かが過ぎました。

成長するにつれて、白雪姫は、ますます美しくなっていきました。

お庭に遊びに来てくれる小鳥さんとも、もうすっかり仲良し。

指先に乗せて遊ぶほどです。

すると…

 

世界中で一番美しいのは…

白雪姫様でございます!

なんと、魔法の鏡の答えが変わってしまったではありませんか!

 

「なんですって!?

しらゆきが、この私よりも美しいですって?」

何度お妃様がたずねても、鏡は答えを曲げません。

 

怒りに狂ったお妃様は、家来を呼びつけました。

そして、白雪姫を殺して黒髪を全て切り取り、証拠として持って帰ってくるように命じました。

 

「ずいぶん遠くに来たわね…

どこまで行くの?」

馬に乗せられた白雪姫が、何も知らずにたずねます。

 

(こんなに可愛いお姫様の命を奪うなんて…)

家来は、目を閉じてうつむき、思案に暮れました。

 

「…どうか、ご無事で…」

家来は白雪姫に理由を話すと、森の奥にこっそり逃がしてあげました。

 

暗い森の中を、逃げ惑う白雪姫。

だんだん心細くなっていきます。

すると…

 

遠くに家が見えてきました。

白雪姫がかがまなければ入れないほど、ちっちゃな家です。

 

中にあるものも、小さくて可愛らしい物ばかり。

疲れていた白雪姫はベッドに横たわると、いつの間にか、すやすやと眠ってしまいました。

 

山へ宝石を採りに行っていた妖精たちは、びっくり!

玄関のドアが開いていて、ベッドには白雪姫が眠っているではありませんか。

 

「おやおや。君は一体、誰なんだい?」

「あら…

私、眠ってしまったのね…」

妖精の声に、白雪姫はびっくりして目を覚ましました。

 

「ここは、あなたのおうち?

ごめんなさい。

黙って入ってしまって。」

「いいや、そんなことは構わんさ。

それより、どこから来たんだい?」

「私は、ずぅっと遠くのお城から来ました。

もう、そこへは帰れません…」

「それは、お可哀そうに。」

「どうぞ、いつまでもここにいて下さい。」

 

翌朝、妖精たちが仕事にでかけて行くと、白雪姫はパイやケーキを焼いたり、お掃除や洗濯をして、妖精たちの帰りを待ちました。

 

一方、お妃様は、家来が持ち帰った黒くて長い毛を見て大喜び。

「これで、世界一美しいのは、この私!」

 

お妃様は、さっそく鏡にたずねました。

しかし…

 

「世界一美しいのは、やはり、白雪姫様でございます。」

「なんだって!?

白雪姫は死んだのではなかったのか!?」

「白雪姫様は、森の奥の小さな家に住んでおられます。」

鏡はご丁寧に、妖精たちの小さな家まで鏡に映して見せました。

家来が持ち帰ったのは、白雪姫の髪ではなく、ただの馬のしっぽだったのです!

 

お妃様は毒を塗ったりんごを作ると、おばあさんに変装しました。

「ひっ、ひっ、ひっ、ひっ…

白雪姫。

今度こそ息の根を止めてやるぞ!」

 

トン、トン…

「どなたですか?」

白雪姫が可愛らしい声でたずねると、外からしゃがれた声が聞こえました。

 

「りんご売りの婆さんじゃがな。

転んで足をくじいてしまったんじゃよ。

少し休ませてもらえんじゃろうか?」

 

優しい白雪姫は、お婆さんを家に招き入れました。

 

「…だいぶ楽になった。

お礼にこのりんごをさしあげよう。」

「まぁ!

こんなに真っ赤なりんご、初めてだわ!」

「特別美味しいりんごじゃよ。

さぁ、早くお食べ!」

 

喜んで一口りんごをかじった白雪姫でしたが…

 

「ぁっ…」

 

バタリと倒れてしまいました。

 

帰ってきた妖精たちは、たいそうびっくりしました。

7人がそれぞれ話しかけてみましたが、白雪姫は目を閉じたまま。ぴくりとも動きません。

 

妖精たちは、嘆き悲しみました。

空も悲しんでいるのか、いつしか真っ暗になっていきました。

雷が鳴り、雨が降り、とうとう嵐が来たのです。

 

「あぁぁっ!」

りんご売りに化けたお妃様は、帰る途中で雷に打たれ、足を滑らせて崖から落ちてしまいました。

 

ちょうどその頃、隣国の王子様が道に迷っていました。

「お…

あんな所に家がある。

雨宿りさせてもらおう。」

 

家に入った王子様が見たものは、小さな妖精たちが、ベッドを囲んで泣いている様子でした。

「どうかしたのですか?」

「私達が家を留守にしている間に、この白雪姫様が、死んでしまわれたのです。」

 

ふと見ると、ベッドには白雪姫が横たわっていました。

その枕元は、きれいなお花で囲まれています。

しかし、白雪姫のほっぺも唇も、美しいまま。まるで眠っているようです。

 

ふと目線を落とした王子様は、床に転がっているりんごを発見しました。

手にとった王子様は、りんごから毒の匂いがしていることに気づきました。

「でも姫は、少ししかりんごをかじっていない…」

 

王子様は、白雪姫にそっと触れるようなキスを落としました。

すると…

 

まぁ!

なんということでしょう。

白雪姫が、目を覚ましたではありませんか。

 

「あぁっ!」

「白雪姫様ぁっ!」

「生き返ったぁ!」

妖精たちの涙は、悲しみの涙から喜びの涙へと変わりました。

 

王子様は言いました。

「姫は、眠っていただけなのですよ。」

 

やがて太陽が地平線から顔を出し、葉っぱの上ではキラキラと夜露が光を反射しました。

王子様は白雪姫と一緒に馬に乗りました。

お城に連れて帰ることにしたのです。

二人はすぐに結婚式を挙げ、いつまでも、いつまでも、仲良く幸せに暮らしましたとさ。

白雪姫のまとめ、教訓と感想!

白雪姫は、有名なグリム童話です。

原作は、ホラー好きな方が読んでもちょっとひいてしまうくらい、ぞっとするお話です。

上記のあらすじは、柿沼美浩さんが脚本を手掛けたものです。

子供用に、優しく、分かりやすく作り変えられています。

 

王子様がキスをすると、なぜ白雪姫が目覚めるのか。

原作とは全く違いましたが、この王子様の名探偵っぷりもかっこいいな、と思いました。

「そりゃ、惚れてまうやろー!」

と、一本取られたような気がしました。

悪い継母も、あまりおどろおどろしくならないように、スカッとやっつけてくれています。

 

幼い頃に母親と死に別れ、継母からは何度も暗殺されそうになった、可哀想な白雪姫。

でも、ラストは

『いつまでも、いつまでも、仲良く幸せに暮らしました。』

とハッピーエンドになっていて、心底、ほっとしました。

今まで辛かった分、今後の人生は素晴らしくあってほしいですものね。

 

それにしても、皮肉なものです。

あんなに『美』にこだわったお妃様が最終的に変装したのは、『醜いりんご売りのおばあさん』なのですから。

 

もし私が彼女だったら、いくら「バレないため」とは言え、醜く変装した己の姿を鏡で確認しただけでつらい気持ちでいっぱいになると思います。

ウィッグや化粧でごまかして、『りんご売りのお姉さん』でも構わないのに、どうして『おばあさん』になる必要があったのでしょう。

 

己の姿を垣間見る余裕もないくらいに、白雪姫を抹殺して自分が天下を取りたくて必死だったのでしょうか。

それとも、彼女がこだわっていたのは、もしかしたら、美しいことではなく

『世界で一番』

であることだったのかもしれません。

可哀想に、彼女は美しくあることしか自分の存在価値をアピールすることが出来ない人だったのかもしれませんね。

どちらにしても、彼女の抱えたドロドロした心の闇が、全面的に現れた瞬間です。

 

そのまま雷に落ちて死んでしまったら、発見された時にも、彼女は『醜いおばあさん』。

崖から落ちてしまっているので、死体もずたぼろ。

誰も彼女が新しいお妃様とは気づかず、きちんと弔ってももらえないでしょう。

その脚色は、ある意味、原作よりも残酷かも…と思いました。

あらすじネコ
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新しいお妃様と、白雪姫。

たとえ同じように外見が美しかったとしても、優しい白雪姫の立ち居振る舞いのほうが、そりゃあ、圧倒的に美しく見えるよね。

このお妃様じゃないけれど

『ドロドロの心は、顔にも現れる』

って言うから、私も気をつけなくちゃ。

絵本おばあちゃん
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