町のねずみといなかのねずみのサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- まちのねずみ…いなかのねずみをまちへ連れて行く。
- いなかのねずみ…まちのねずみに連れられて、まちへ向かうが……?
- いなかのねずみはまちのねずみを、いなかにまねいた。
- しかし、まちのねずみはいなかの食べものよりまちの食べもののほうがおいしいと言って、いなかのねずみのことをまちへ連れて行った。
- まちのねずみの家へついたが、ごちそうを食べようとすると何回も人間からかくれなくてはならず、いなかのねずみはくたくたになった。
- 結局、いなかのねずみは、ごちそうはなくてもゆっくりできるいなかのほうが好きだと思った。
Contents
町のねずみといなかのねずみのあらすじ!
むかしむかし。
ある静かでのどかなところに、いなかのねずみが住んでいました。
いなかのねずみは、ある日、まちのねずみへ手紙を書きました。
「まちのねずみくんへ。いちど、いなかにも遊びに来てください」
その手紙を読んだまちのねずみは、すぐにいなかへと遊びにきました。
「やあ、いなかのねずみくん。遊びにきたよ」
いなかのねずみは大喜び。
まちのねずみへとごちそうをふるまいます。
それは、野菜の切れはしや、きのみでした。
それを見てまちのねずみはため息をつきました。
「きみはいつもこんなまずそうなものを食べているのかい? いちど、まちへ来てごらんよ」
そうして、いなかのねずみは、まちのねずみへ連れられてまちへと向かいました。
まちでは大きな車がぶんぶんと通って、いなかのねずみは怖くてたまりません。
ぶーん!
「わあっ」
いなかのねずみは、すっかりくたくたになっていました。
しかし、まちのねずみの家へついてびっくり。
テーブルの上に、見たこともないようなごちそうが乗っていたのです。
「あれは、ケーキというんだよ。さあ、一緒に食べよう!」
まちのねずみがそう言ったときでした。
どしん、どしん。
大きな足音がします。
「人間だ! かくれよう!」
まちのねずみはいなかのねずみの手を引いて、人間に見つからない場所へ隠れました。
「さあ、もう大丈夫だよ。ごちそうを食べよう!」
そうして出て行くと、また人間の足音がします。
まちのねずみといなかのねずみは、またかくれました。
大丈夫だと思ったころに、出て行こうとして、またかくれて……。
何度それを繰り返したでしょうか。
やっと本当にごちそうにありつけたとき、いなかのねずみはもう疲れきっていました。
「どうだい、おいしいだろう! ……あれ、いなかのねずみくん、顔色がよくないね?」
いなかのねずみは、いくらおいしいごちそうでも、たのしく食べられませんでした。
そして帰るときになって、こう言いました。
「やっぱりぼくは、いなかのほうがいいよ。ごちそうはなくとも、ゆっくり食べられるもの」
どうやらしあわせのかたちは、ひとそれぞれ違うようです。
おしまい。
町のねずみといなかのねずみのまとめ、教訓と感想!
人間も、野菜の切れはしやきのみより、ケーキのほうがおいしそうに思えるのではないでしょうか。
でも、人それぞれ性格や、すきなこと・苦手なことは違うと思います。
のんびりした時間が好きな人は、たとえばそうぞうしい場所でしかケーキが食べられないとしたら、野菜の切れはしやきのみを静かな場所で食べるほうがいいなと思うかもしれません。
まちがいいか、いなかがいいか、ねずみによって好みが違ったように。
人の感じ方はきっと、本当に人それぞれです。
そしてどれも間違いではないと思います。
ひとりひとり違うんだ、ということを覚えていると、みんな気持ちよく過ごせるのかもしれません。
まちも好きだけど、いなかも好きだなー!
一週間の半分ずつ、両方に住めたらたのしいのになあ。