うさぎとかめのサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- うさぎ…とっても走るのがはやい。なかまとかけっこするのがだいすき。
- かめ…ゆっくり歩く。うさぎをかけっこに誘う。
- 足のはやいうさぎがいて、なかまとかけっこをするのがだいすきだった。
- しかし、うさぎは足のおそいかめのことを笑い、かめはむっとしてうさぎをかけっこに誘った。
- うさぎは負けるはずがないとたかをくくり、かけっこの途中に昼寝をした。
- かめはうさぎが寝ているあいだにゴールして勝ち、うさぎはかめのことをばかにしなくなった。
うさぎとかめのあらすじ!
あるところに、とっても足のはやいうさぎがいました。
うさぎは、どうぶつのなかまとかけっこをするのが大好き。
「おーい、みんなー! 今日もはしろうよー!」
うさぎが呼ぶと、たくさんともだちが集まってきました。
そこへ最後にやってきたどうぶつがいます。
それは、ゆっくりゆっくり歩く、かめでした。
うさぎはかめを見て、びっくり。
「かめくんったら、なんて足がおそいの? そんなのじゃあ日が暮れちゃうよ」
うさぎがそう言うと、かめはむっとしました。
「それじゃあ、ぼくとかけっこをしようよ。きっと負けないよ」
かめがさそうと、うさぎはおなかをかかえて笑います。
あっはっはっ!
「かめくんがぼくとかけっこ? いいとも、ぼくが負けることなんて絶対にないよ」
そしてかけっこの当日。
位置についた二匹は、はじまりの合図でかけっこをはじめました。
びゅん! と、うさぎが走っていき、あっというまに見えなくなりました。
かめはというと、ゆっくり、ゆっくり、歩いています。
「かめくんのやつ、追いつきっこないよ。はーあ、走るのにも飽きてきたな!」
うしろをふりかえったうさぎは、まったくかめの姿が見えないのであくびをしてしまいました。
「なんだか眠たくなってきた。よし、あそこでおひるねしよう!」
そして、大きな木を見つけると、その木かげですやすやと眠りはじめてしまいました。
その頃、かめはえっちらおっちら、ゆっくり進み続けていました。
1時間たち、2時間がたち……、日も暮れてきています。
しかし、かめは木かげで眠っているうさぎを見つけました。
「おや、こんなところでうさぎくんが寝ている。よし、このあいだにゴールしよう」
さて。うさぎが目をさますと、あたりはまっくら。
「しまった!」
あわててかけっこにもどろうとしますが、なんと今にもかめがゴールしそうではありませんか!
「ま、待ってくれー!」
うさぎは追いつこうとちからいっぱい走ります。
でも、間に合いませんでした。
結局、勝負はかめの勝ち。
ふたりは原っぱのうえで休憩をしながら、あくしゅをしました。
「ほらね。ぼくが勝つって、言ったでしょう」
「ごめんよ、かめくん」
うさぎがかめをばかにすることは、もう二度とありませんでしたとさ。
おしまい。
うさぎとかめのまとめ、教訓と感想!
このお話には
「自分のちからを信じすぎないことも、大事だよ」
というメッセージがあったように思います。
うさぎは、自分の足のはやさなら、かめに負けるわけがないと思っていました。
自信を持つことは、すごくいいことだと思います。
だけれどそれが、相手をばかにすることにつながったり、なまけることにつながったりするのはきっとよくありません。
たとえばうさぎが、
「もしかすると走っている途中にけがをするかもしれないから、最後まで勝てるかどうかはわからない」
「かめくんはいつもわざとゆっくり歩いているだけで、本当はすごくはやいのかもしれない」
「おひるねをすると寝坊するかもしれない、やめておこう」
なんて最後まで考えられていたら、このお話の結末はちがっていたことでしょう。
“自分のちからを信じすぎないこと”
あなたはどう思いますか?
かめくんが勝ったあと、うさぎくんがちゃんと謝ってすてきだったね!
うさぎとかめはいいお友だちになれそうだね。