ラプンツェルのサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- ラプンツェル…長くうつくしい金色の髪をもったむすめ。
- 魔女…ラプンツェルを育て、塔のなかに閉じこめている。
- 王子…ラプンツェルと出会い、恋に落ちる。
- ある夫婦に赤ちゃんができたが、魔女に赤ちゃんを取り上げられてしまう。
- 赤ちゃんはラプンツェルと名付けられ、長くうつくしい金色の髪をもつきれいなむすめに育ち、高い塔のなかで暮らしていた。
- ラプンツェルはある日、塔にのぼってきた王子と出会い恋に落ちるが、魔女にばれて仲を引き裂かれてしまう。
- しかし、さばくで再会したラプンツェルと王子は今度こそふたりで幸せになることができた。
ラプンツェルのあらすじ!
むかし、あるところに、とある夫婦がいました。
二人はなかなか子宝にめぐまれませんでしたが、ようやく赤ちゃんができました。
しかしなぜだか急に、おなかの中に赤ちゃんがいる母親は、となりの家の庭のレタスが食べたくて仕方なくなってしまいました。
レタスをがまんしているうちに、どんどんやせ細っていきます。
その様子を見た父親は、となりの家のレタスを盗みに行くことにしました。
レタスの葉を数枚持って帰ると、それを食べた母親は少し元気になったようでした。
でも、その数枚だけでは足りそうにありません。
次の日、父親はまたレタスを盗みにいきました。ところが。
「何をしているんだい!」
この庭は、実は恐ろしい魔女の庭でした。父親は魔女に見つかってしまったのです。
ばつとして、赤ん坊がうまれたら、魔女に渡すことを約束させられてしまいました。
そして、赤ん坊は魔女の手に渡りました。
赤ん坊はラプンツェルと名付けられ、とても長くうつくしい金色の髪をもつ、きれいなむすめに育ちました。
ラプンチェルは、高い塔のなかですごしています。
塔には入口や、階段がなく、窓も一番上にひとつしかありませんでした。
「ラプンツェルー! ラプンツェルー! お母さんだよ、金色の髪を窓からおろしておくれ」
魔女がそう叫ぶと、ラプンツェルはその長い髪を窓からおろしました。
髪を伝って、魔女は部屋へとあがってくるのです。
さて、とある日のこと。
王子が森を歩いていると、どこからかきれいな歌声が聞こえてきました。
「あれはだれの歌声だろう?」
さがしにいってみると、どうやら塔の中から聞こえてくるようです。
でも、塔への入り方がわからず、様子をうかがってみることにしました。
すると、魔女がやってきて叫んでいます。
「ラプンツェルー! ラプンツェルー! お母さんだよ、金色の髪を窓からおろしておくれ」
そのあと、うつくしい金色の髪がするすると窓からおりてきて、魔女は窓から塔の中へはいりました。
「なるほど、ああすれば入れるのか。まねをしてみよう」
王子は、魔女のまねをして叫びました。
「ラプンツェルー! ラプンツェルー! お母さんだよ、金色の髪を窓からおろしておくれ」
するするする。
おりてきた髪をつたって、窓から部屋へはいります。
そこで王子が見たのは、とてもきれいなラプンツェルでした。
ふたりは恋に落ち、それから毎日塔で会うようになりました。
しかし、それも長くは続きませんでした。
魔女に王子のことがばれてしまったのです。
「おまえは私にうそをついていたんだね!」
魔女は、ラプンツェルの髪をばっさりと切ってしまい、さばくへと置き去りにしました。
そして、切ったラプンツェルの髪で王子をおびきよせます。いつものように髪をつたって上がってきた王子を、高いところから地面へと突き落としました。
幸い、王子はしげみに落ちていのちをとりとめましたが、いばらで傷つき、両目が見えなくなってしまいました。
何も見えなくなってしまった王子は、それでもラプンツェルを探しながら、歩き続けます。
くさやきのみを食べ、空腹をごまかして、何日も歩きました。
すると、さばくへたどりついたとき、いつかと同じようにきれいな歌声が聞こえてきました。
「あれはまちがいなく、ラプンツェルだ!」
歌声のほうへ向かうと、ラプンツェルがいました。
ふたりは再会をよろこび、抱きしめあいます。
そして、王子の目の傷に気がついたラプンツェルが涙を流すと、その涙が王子の目をいやし、また目が見えるようになりました。
王子とラプンツェルは城へと向かい、はれて結ばれることに。
ふたりはすえながく、幸せに暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
ラプンツェルのまとめ、教訓と感想!
このお話、そもそも、どうして生みの母親はレタスを食べたくなったのでしょうか?
ひょっとすると、ひとりでさみしくすごしていた魔女が赤ちゃんほしさに、レタスを食べたくなる魔法をかけたのかもしれません。
魔女がラプンツェルを塔の中に閉じこめていたのも、王子との仲を引き裂こうとしていたのも、自分のそばからラプンツェルを失いたくなかったからかもしれません。
これはすべて想像の考えです。
でも、もしそうだとしたら、自分がさみしいからといって他の人の生き方が変わるようなことをするのは良くないですね。
みんなひとりひとり自分の人生があるので、それぞれが思うように生きられるのが、きっと一番いいのだと思います。