トゥルーデおばさんのサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- 娘…わがままで両親の言うことを聞かない。
- トゥルーデおばさん…めずらしいものを持っているが、大変な悪人とうわさされている。
- あるところにわがままな娘がいて、両親の反対を押し切りトゥルーデおばさんの家へ出かけた。
- そして娘は不気味な森を抜け、トゥルーデおばさんの家へと着いた。
- 娘は、家の中でこわいものをたくさん見たとトゥルーデおばさんに話した。
- するとトゥルーデおばさんは娘を木の棒に変えて、燃やしてしまった。
トゥルーデおばさんのあらすじ!
むかしむかしあるところに、とてもわがままな娘がいました。
娘はいつも、両親の言うことを聞きませんでした。
「決めたわ! わたし、トゥルーデおばさんのところへ行く。あそこには、めずらしいものが沢山あるのでしょう?」
その娘の言葉に両親はあわてて反対しましたが、やはり娘は耳を貸しません。
「トゥルーデおばさんは大変な悪人なのだよ。何をされるかわからないよ」
「そんなの、行ってみないとわからないわ」
娘は結局、両親をふりきって家を出てしまいました。
トゥルーデおばさんの家は、くらい森を抜けたところにあります。
ぎゃあっ。ぎゃあっ。
森のなかでは、鳥が恐ろしい声をあげていました。
娘は、その声から逃げるように森のなかを走ります。
ようやく、娘はトゥルーデおばさんの家に着きました。
だんろがある大きな部屋のなかで、娘はトゥルーデおばさんと会うことができました。
「おや、おまえは一体どうしてそんな顔をしているんだい」
おばさんは娘に尋ねました。
娘が青い顔をして、ぶるぶる震えていたからです。
娘は答えました。
「わたし、こわいの。おばさんの家で、まっくろな人を見たのよ」
「それは炭を焼く男さ」
「真っ青な男も見たわ」
「それは狩人だよ」
「火みたいに真っ赤な男にも会ったのよ!」
「それは、けものをころす男だ」
娘が何を言っても、トゥルーデおばさんは笑っているだけでした。
しかし娘はもうひとつ、気になっていたことを口にしました。
「それにね、この家の窓からおばさんは見えなくて、かわりに頭が火で燃えている鬼がいたの」
トゥルーデおばさんは相変わらず笑っていました。
でも、その笑い方はとても気持ちが悪く見えます。
「そうかい、そうかい。おまえは、魔女が化粧をする前のすがたを見たんだね」
そう言うと、トゥルーデおばさんは娘を木の棒に変えてしまいました。
そしてそのまま、だんろに放り込み、燃やします。
「私はおまえが来るのを待っていたんだ。ああ、火がきれいに光っているね」
そうして、娘が両親のもとへ帰ることはありませんでした。
おしまい。
トゥルーデおばさんのまとめ、教訓と感想!
このお話が伝えたいことは、「親の言葉に耳を傾けたほうがいい」ということではないでしょうか。
子どもが危ないことをしようとしているときに止めてくれる両親は、とてもありがたいものだと思います。
でも、娘は両親の気持ちを無視して、自分のわがままだけを通してしまいました。
その結果、燃やされて消えてしまったのです。
こわい思いをしなくて済むように、心配をしてくれる家族の言葉を聞いたうえで物事を考えられると、いいのかもしれません。
このまま、娘のお母さんとお父さんは、この子の帰りを待ち続けるのかな?
つらいなあ。