オズの魔法使いのサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- ドロシー…カンザスから東の国に飛ばされた少女。
- かかし…わらのつまった頭に、脳みそをほしがっている。
- ブリキのきこり…からっぽになった胸に、新しいこころをほしがっている。
- ライオン…おくびょう者で、勇気をほしがっている。
- オズ…大きな力を持つ魔法使いらしいのだが……?
- ある日、ドロシーはカンザスから東の国へ飛ばされた。
- ドロシーはカンザスへ戻るため、願いごとを抱えているかかしやブリキのきこり、ライオンとともにオズのもとへ向かった。
- オズから指令を受け、ドロシーたちは力を合わせておそろしい西の魔女を倒したが、オズの正体は魔法使いではなかった。
- 最後に南の魔女が現れ、オズの魔法がなくても、かかしたちの願いはもう叶っていると言った。ドロシーもぶじにカンザスへ帰ることが出来た。
オズの魔法使いのあらすじ!
ドロシーという少女が、カンザスの大草原に、おじさん・おばさんと一緒に暮らしていました。
ドロシーは両親をなくしてしまい、ふたりに引き取られたのでした。
「さて、ドロシー。僕たちは買い物に行くから、留守番をたのむね」
「うん! いってらっしゃい!」
ある日のこと、ドロシーはおうちで、ふたりの帰りを待つことになりました。
となりには、なかよしの犬のトトもいます。
ところが。
ごおおおおっ。
ものすごく大きなたつまきがやってきて、ドロシーの家は空へ巻き上げられてしまいました!
そして、見たこともない東の国へ落ちたのです。
ドロシーの家は、知らず知らずのうちに、東の国のわるい魔女を下敷きにしていました。
「こんにちは! 東のわるい魔女をやっつけてくれてありがとう。わたしは北の魔女です」
ドロシーがびっくりしていると、そこにひとりの女の人があらわれました。
「どういうこと? ここは、カンザスではないの?」
ドロシーはあわてて質問します。
「ええ。カンザスは、ここからとても遠くです。カンザスに帰るには、偉大な魔法使いのオズさまに会うといいでしょう」
そうして、ドロシーはオズのいる場所へ向かうことにしました。
オズのいる場所は、うつくしいエメラルドのみやこです。
そこまでは、黄色いレンガの道をまっすぐ歩き続けます。
ドロシーの足元は、押しつぶされた東の魔女がはいていた、銀のくつになっていました。
北の魔女が、はいていきなさいと教えてくれたのです。
「トト、あれはなんだと思う?」
ドロシーがしばらく歩くと、とうもろこし畑のなかにかかしが立っていました。
「やあ、どこへ行くんだい?」
かかしがいきなり話し始めたので、ドロシーはびっくり。
今までのことを話すと、かかしは目をかがやかせました。
「僕も連れていってくれよ!
わらがつまった頭に、のうみそがほしいんだ!」
こうして、かかしも一緒にオズのもとを目指すことになりました。
今度は、森の中からうなり声が聞こえてきます。
そこには油の切れたブリキの木こりがいました。
ドロシーが油をさすと、話し始めます。
「私も連れていってください。わるい魔女に心をとられたので、オズ様から心をもらいたいのです」
こうして、ブリキの木こりも一緒にオズのもとを目指すことになりました。
今度は、ドロシーたちの前にライオンがあらわれました。
ドロシーたちはびっくりしましたが、ライオンはあわてて言いました。
「ぼくはとてもおくびょうなんだ。オズ様から勇気をもらいたいんだ、仲間にいれてよ!」
そして、ドロシーたちはエメラルドのみやこへとたどりつきました。
城へ行くと、大きな玉座に大きな頭が乗っています。
どうやら、オズのようです。
「オズさま! わたし、カンザスへ帰りたいの!」
「僕は頭に脳みそがほしいんだ!」
「私にはこころをください」
「ぼくには勇気をください!」
ドロシーたちが口ぐちにお願いをすると、オズは言いました。
「よかろう。願いは叶えてやる。そのかわり、西の悪い魔女を倒してくるのだ!」
ドロシーたちは困ってしまいました。
まさか、おそろしい西の魔女を倒せだなんて言われるとは思わなかったからです。
それでも、やるしかありません。
さあ、西の魔女のもとへやってきました。
ドロシーたちはみんな、力を合わせて魔女に立ち向かいます。
はげしい戦いのなか、ドロシーのはいている銀の靴がささやきかけてきました。
「西の魔女は水に弱い。水を使いなさい」
ドロシーは水を魔女に浴びせました!
すると、魔女は叫び声をあげて消えていきます。
そうです、ドロシーたちが勝ったのです。
エメラルドの都に戻り、もう一度城をおとずれたドロシーたち。
しかし、そこにいたのは大きな頭ではなく、ちいさなおじいさんでした。
「こんなに早く帰ってくるとは思っていなかったなあ……」
じつは、オズは魔法使いではなく、ただの人間でした。
気球で飛ばされてこの国へやってきたのです。
ドロシーたちに見せていたのは、科学でつくった、仮のすがたでした。
オズはドロシーたちの願いを叶えられないので、時間稼ぎをしていたのです。
「そんな! じゃあぼくたちの願いごとはどうなるんだ!」
ライオンがつめよったそのとき、うつくしく輝く南の魔女が現れました。
「あなたたちは、力を合わせて西の魔女を倒しました。
もう知恵も、やさしいこころも、勇気も、みんなが持っていますよ」
そう言われて、ドロシーたちは、はっとしました。
たしかに、知恵やこころや勇気は、誰かからもらうものではないのかもしれません。
「さあ、ドロシー。その銀の靴に、3歩あるくとカンザスに戻れる魔法をかけます」
南の魔女はそう言って杖をふりました。
ドロシーは歩き始めます。
いち、に、さん。
こうして、ドロシーの冒険は幕を閉じ、
ドロシーはぶじにカンザスへ帰ることが出来たのでした。
おしまい。
オズの魔法使いのまとめ、教訓と感想!
「知恵」や「こころ」、「勇気」について、あなたは魔法で手に入れてもいいと思いますか?
このお話のなかで素敵だなと思ったところは、
西の魔女とのこわい戦いに逃げずに立ち向かった結果、知恵やこころ、勇気が手に入ったところです。
もし魔法でそれらが自分のものになったとしても、
経験がなければ、どう扱っていいのかわからないと思うのです。
しんどい思いばかりをする必要もないけれど、
がんばった経験は必ず、あなたのなかにあなただけの知恵やこころ、勇気を形作ってくれると思います。
オズの魔法使いは昔、映画にもなったよね!
いつかぜひ見てみてねっ。