昔話あらすじ

【たのきゅう】あらすじをサクッと簡単にまとめてみた!

あらすじイヌ
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たのきゅうのサクッとあらすじ!

まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪

 

たのきゅうの登場人物
  • たのきゅう…旅をしながら芸をする役者。
  • ウワバミ…ある山にすんでいる、おそろしい大きなへび。

 

サクッとあらすじ!
  1. 旅の役者のたのきゅうは病気の母親のもとへ帰ることになり、ウワバミのいる山に入った。
  2. そこでウワバミに出会ってしまうが、ひょんなことから、ウワバミはたのきゅうのことをたぬきだと思い込む。
  3. ウワバミの弱点を知ったたのきゅうは、自分はお金が苦手だと嘘を教え、そのあと村の人々にウワバミの弱点を伝えて回る。
  4. 弱点をばらされたウワバミは怒ってたのきゅうの家まで大量の小判を投げつけに行くが、お金が苦手というのがデタラメなたのきゅうは、大金持ちになってよろこんだ。

Contents

たのきゅうのあらすじ!

むかし、むかし。

旅をしながら役者をしている、たのきゅうという男がいました。

 

しかし、とある日。

たのきゅうのもとに、母親が病気になったという知らせがとどきます。

たのきゅうはいそいで、母親のもとへと帰ることにしました。

 

どんどん歩いて、あたりはもう夕ぐれ。

たのきゅうは山のふもとの茶屋で休憩をすることにしました。

お茶を飲んでいると、その店のあるじが出てきてこう言います。

 

「あんた、わるいことは言わん。今夜はここにとまっていきなさい」

 

「なんでじゃ」

 

「山には大きくておそろしいウワバミがおる。夜になるとでてきて、人間を食ってしまう」

 

店のあるじは、真剣な顔です。

ところがたのきゅうは気にとめず歩きだしてしまいます。

 

「やなこった! おれはいそいでいるんだ」

 

さて、すっかり夜になり、たのきゅうは山のなかを歩いています。

立ち止まらずやって来たはいいものの、とてもくらくて、ふるえてしまいました。

ぶるぶる……。

 

そのときです。前から、なにかがやってくるではありませんか。

それは、なんだかこわい大男でした。

 

「おお。おまえは何者じゃ」

 

大男がたのきゅうにたずねます。

 

「た、たたた、たのきゅう……」

 

ふるえあがったたのきゅうが答えると、大男はどうやら“たぬき”と聞きまちがえたようです。

 

「たぬきか! それじゃあ、女にばけてみろ」

 

と笑います。

たのきゅうはどうしたことか、と考えこみましたが、

さすが、たのきゅうは役者です。

 

「ちょっとうしろを向いていてください」

 

と大男にたのむと、そのあいだに化粧道具や衣装をつかって、

女のひとになりきりました。

 

大男はおおよろこび。

きげんがよくなって、たのきゅうにひみつの話をしてきました。

 

「じつは、わしもばけておるんじゃよ」

 

「えっ」

 

たのきゅうがびっくりしたそのときです。

 

どろん! と大男がいなくなったかと思うと、そこにあらわれたのは、

おおきなおおきなへびでした。

 

「うわぁ! ウワバミ!」

 

たのきゅうは泡をふいてたおれてしまいます。

けれどウワバミはそんなたのきゅうを介抱しながら言いました。

 

「心配するな。わしは人間をまるのみにするが、たぬきはくさくてよう食わん」

 

たのきゅうはまだぶるぶるふるえていましたが、

ウワバミの言葉におちつくと、たばこを吸おうと取り出しました。

 

「ぎゃあ!」

 

そのたばこを見てウワバミが叫びます。

 

「や、やめてくれ! わしはたばこが大の苦手なんじゃ。けむりをかぐと、しんでしまいそうになる!」

 

たのきゅうはそんなウワバミの様子を見て、

これはしめた、と思いました。

 

「これはすみませんでした。ウワバミのだんな」

 

「たぬき、このことは決して人間には言うなよ」

 

「へへへ……もし言ったら、だんなは怒りますか?」

 

「もし言ったら、おまえを締めあげてころしてやる!」

 

たのきゅうはにんまりと笑います。

 

「ウワバミのだんな、わたしをいじめるなら、締めあげるよりもお金をつかったほうがいいですよ」

 

「お金だと?」

 

「はい、小判を見ると、もう苦しくて苦しくて……」

 

こうして、ウワバミとたのきゅうはお互いの苦手なことを教えあいました。

しかし、たのきゅうが言ったことはまっかなウソ。

 

たのきゅうはウワバミとわかれたあと山を駆け降り、

村の人々にウワバミはたばこが苦手だということを教えてまわりました。

 

すぐさま、村の人々がたくさんのたばこを持って山へ向かいます。

気づいたときにはもう遅いウワバミは、たいそう苦しみ、かんかんに怒りました。

 

「たぬきめ!」

 

ウワバミは最後の力をふりしぼり、たのきゅうが母親を看病している家へ行きます。

そして地鳴りのような声で言いました。

 

「たーぬーきー! よくもやってくれたな! これでもくらえ!」

 

すると、家の高いところにある窓からウワバミが顔を出し、

どさーーっ! と小判を降らせてきました。

 

たのきゅうはお金に手をたたいてよろこびましたが、

おっといけないと、苦しむふりも忘れません。

 

「く、苦しいー! たぬきはお金が苦手なんです、やめてくださいー!」

 

それを聞いてウワバミはもっともっとと小判を降らせます。

 

「苦しめ苦しめ! わはははは!」

 

そうして、たのきゅうを痛めつけることができたと勘違いしたウワバミは、

しばらくすると山へ帰っていきました。

 

たのきゅうは山のようなお金にうもれながら、大笑いしたということです。

 

おしまい。

たのきゅうのまとめ、教訓と感想!

このお話が伝えたいことは何でしょうか?

ひとつは、もしかすると、“機転をきかせることの大切さ”かもしれません。

たのきゅうはウワバミがこわくてたまりませんでしたが、

そんな相手にも「お金が苦手なんだ」とでたらめを教えながらピンチを切り抜け、お金持ちになりました。

 

嘘をつくのはいいことではないと思いますが、

どんな状況でも頭をはたらかせるのは大事なのでしょう。

 

ふたつめは、“得意なことを活かす”かもしれません。

役者としてのちからで、たのきゅうは「女にばけてみろ」という無茶なたのみごとをこなしてみせました。

もし出来なければ、人間だとばれて食べられていたかもしれません。

得意なことや好きなことを活かすのは、きっととても大切なことです。

 

あらすじイヌ
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ぼくは、大きなお肉が苦手だよ

だから、ウワバミさん

おおきなお肉、お肉だけは持ってこないでおくれよ

(じゅるり…)

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