養老の滝のサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- 息子…病気の父親の世話をしている。ある日、ふしぎな滝を見つける。
- 父親…病気でからだが動かず、寝たきりになっている。
- あるところに病気で寝たきりの父親とその息子がふたりでくらしていた。
- ある日、息子が遠くの山までたきぎをひろいに行くと、あっというまに夜になり野宿をした。
- 朝になり目が覚めるとなにやらいい香りがしたのでさがしてみると、ふしぎな滝を見つけた。
- その滝の水を父親にのませると、父親の病気がみるみるよくなった。
Contents
養老の滝のあらすじ!
むかしむかし。
あるところの山奥に、病気で寝たきりの父親と、その息子が二人でくらしていました。
息子は動けない父親の世話を優しくおこない、
「きっとすぐよくなるよ」
と明るくはげましつづけていました。
そして、二人ぶんのお金をかせぐために、毎日山でたきぎをひろって、それを町で売っています。
ある日のこと。
その日は、たきぎがあまり売れず、息子の手にはほんの少しの小銭しかありませんでした。
息子は、父親に薬がわりの酒を買ってやりたい、と思っていましたが、
そのわずかなお金ではとうてい買うことができません。
かわりに団子を買って帰り、
ひさしぶりのおいしい食事を父親とふたりで楽しみました。
つぎの朝。
「お父さん、今日は、ちょっくら遠くの山へ行ってくるよ。たきぎが多く拾えそうなんじゃ」
息子はそう言って、いつもより奥の山へと向かいました。
そして、ずん、ずん、とすすんでいるうちに、
あっというまに夜がきてしまいました。
「こりゃあ、今夜は野宿したほうがよさそうだなぁ。お父さんのことは心配じゃが……」
まっくらななか家までもどるのはむずかしく、
息子は山で一晩をあかしました。
そして朝がきて、目をさましたときです。
くんくん。くんくん。
「おや……?」
なんだか、とってもいいにおいがします。
あまいそのにおいにつられて歩いていくと、なんとびっくり。
そこには立派な滝がありました。
息子は、滝の水をすくって飲んでみます。
その水はお酒のような味がして、飲むとからだがぽかぽかしていくようでした。
「ひょっとして、お父さんの病気にきくかもしれないなぁ!」
息子は滝の水をひょうたんにたっぷりつめて、おおいそぎで家までもどります。
「ただいまー!」
息子は帰るなり、父親にひょうたんをわたして滝の水を飲ませました。
ごくごく。
「おお、これはなんじゃろう。からだがぽかぽかとして、元気がでる……」
父親がそう言ったのを聞いて、息子はそれから毎日、滝の水を飲ませつづけました。
そして数ヶ月後。
父親のからだはすっかりよくなり、元気に働けるようになったのです。
このうわさはいつしか国中にひろまりました。
あの滝は、とても親孝行な息子が、年老いた父親を養ったということで、
人々から「養老の滝」とよばれるようになりましたとさ。
おしまい。
養老の滝のまとめ、教訓と感想!
このお話のなかで、息子は一度お金がたりず、父親のためにお酒を買うことができませんでした。
けれど、そんな息子と父親を助けるかのようにふしぎな滝があらわれ、お酒の味がする水を手に入れることができ、父親は元気になりました。
きっと、息子が父親のために必死にがんばっていたからでしょうね。
もし家族になにかあったときは、ぜひちからになってほしいと思います。
そんなあなたのことを、あの滝のように、まわりの人々もきっと助けてくれるはずです。
滝ってとってもきれいだよね!
水の音を聞いていると、なんだかゆったりした気持ちにならない?