昔話あらすじ

【昔ばなし/力太郎】あらすじをサクッと簡単にまとめてみた!

あらすじイヌ
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力太郎のサクッとあらすじ!

まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪

 

力太郎の登場人物
  • 力太郎(ちからたろう)…なまけ者のおじいさんとおばあさんのアカから生まれた、力持ちの男性。
  • 御堂(みどう)こ太郎…いつもお堂を片手にかかげて歩いている、変なヤツ。力太郎に負けて家来になる。
  • 石コ太郎…いつも大きな岩を片手にかかげて歩いている、変なヤツ。力太郎に負けて家来になる。
  • 化け物…かなり強いラスボス。月に一度、生けにえを求めて、山から村に下りて来ていた。

 

サクッとあらすじ!
  1. おじいさんと、おばあさんの体をこすって出たアカから、力太郎が生まれる。
  2. 力太郎は腕試しがしたくなり、旅に出る。途中で、御堂こ太郎と石コ太郎に出会い、家来にする。
  3. 村の娘を救うため、化け物と戦う。
  4. 化け物を退治したお礼に、力太郎一行は、長者の3人の娘をそれぞれお嫁さんにもらい、幸せになる。

昔ばなし、力太郎のあらすじ!

むか~し、むかし。

小さな村に、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

 

この二人、たいそうな、なまけ者。

食事を作るのが面倒くさくて、もう3日もご飯を食べていません。

お風呂なんて、3ヶ月も入っていない始末です。

 

「どれ、どれくらいアカがたまったか、こすってみようかいのう」

と、おじいさん。

「おやまぁ、たくさん出ること。ほんじゃま、私も…」

と、おばあさん。

 

2人でゴシゴシ体をこすっていると、みるみるうちに、大きなアカの山ができました。

 

「捨てるのも、もったいない…」

2人は一晩かけて一生懸命アカをこね、人形を作りました。

 

すると…

 

どうでしょう。

 

「おっとぉ、おっかぁ。おら、お腹がすいただぁ…」

なんと、人形がしゃべり始めたではありませんか!

 

2人は、びっくり、ぎょうてん!!

なまけ者だったのがうそのように、せっせと人形の世話を焼き始めました。

 

そして、月日は流れ…

 

アカで出来た人形は、髪の毛も生えて、立派な男に成長しました。

なんと、大きな木の根っこを引き抜いて、ぶん投げてしまうほどの、力持ちです!

アカで出来た人形は、『力太郎(ちからたろう)』と呼ばれるようになりました。

 

「この村で、おらより強い者はいなくなった。旅に出たい!」

力太郎の願いを聞いて、おじいさんとおばあさんは、大きな金棒(かなぼう)を用意してあげました。

 

力太郎が歩いていくと、片手でお堂を持って歩いている男に会いました。

『御堂(みどう)こ太郎』です。

 

さっそく、太郎vs御堂こ太郎で、力比べ!

あっという間に負けてしまった御堂こ太郎は、力太郎の家来になりました。

 

しばらく歩いていると、今度は、大きな石を持ち上げている『石コ太郎』に出会いました。

 

一回戦めは、御堂コ太郎 vs 石コ太郎!

しかし、なかなか勝負がつきません。

見ているのにあきた力太郎は、ぽいっ!と、御堂コ太郎をどかしました。

 

そして、二回戦めは、力太郎 vs 石コ太郎!

御堂コ太郎が苦戦していたのが嘘のように、力太郎は、らくらくと石コ太郎に勝ってしまいました。

 

「あぁ、まいった。お前が一番強い!」

石コ太郎も、力太郎の家来になりました。

こうして3人は、てくてく歩いていきました。

 

山を2つこえると、小さな村がありました。

 

長者様の屋敷を通りかかった時です。

長者様を囲んで、3人の娘たちが泣いていました。

 

「どうかしたのですか?」

力太郎がたずねると、長者様が泣きながら言いました。

 

「この村では、毎月1日に山から化物が出てきて、娘をさらっていくんじゃぁ…

今日は、わしの娘が連れ去られる日なのじゃ…」

「それなら、おいらが、その化物をやっつけてあげるよ!」

 

夜になると、でっかい化け物が現れました。

いざ、ラスボスvs力太郎達の、決戦の時です!

 

化け物は、あっという間に、御堂コ太郎と、石コ太郎を、飲み込んでしまいました。

力太郎は、ブン!と金棒を振りましたが、なんと、金棒も、ひしゃげてしまったではありませんか!

 

力太郎が驚いていると、化け物は、大きな足で、力太郎を踏みつぶしてしまいました。

 

「ぶはははは…」

化け物は、高らかに勝利の笑い声をあげました。

 

が…

 

ぐぐぐぐぐっ!

 

少しずつ化け物の足が上がり始めたではありませんか!

 

力太郎は、なんとかして土の中から化け物の足を押し上げると、空高くジャンプしました。

 

そして

「化物めぇっ!」

全身を弾丸にして、まずは、化け物のお腹に一発!

今度は、化け物の目の間に、頭突きを食らわしました!!

 

力太郎のあまりの強さに驚いた化け物は、べえっ、と、御堂コ太郎と石コ太郎を吐き出し

「ま、まいったぁ…!」

と、泣きながら山に逃げていきました。

「もう二度と、こんな村に来てやるもんかぁっ!」

 

こうして、力太郎達は、見事に化け物を退治しました。

 

「お前たちが、ずっとこの村にいてくれれば、安心なのじゃがのう…」

そこで長者様は、力太郎達を、三人の娘のおむこさんに迎えることにしました。

 

力太郎は、平和になった村に、おじいさんとおばあさんを呼び、いつまでも一緒に、楽しく暮らしましたとさ。

力太郎のまとめ、教訓と感想!

これは、岩手県に伝わる昔話です。

主人公は、アカで出来ているので、『アカ太郎』とも呼ばれます。

また、岩手県ではアカのことを『こんび』と言うので、『こんび太郎』という名前でも知られています。

 

「もう二度と、こんな村に来てやるもんかぁっ!」

という化け物の捨てセリフが面白い。

「呼んでないよ!」

と思わず、ツッコミを入れたくなりました(笑)

 

 

それにしても、おじいさんと、おばあさん。

3ヶ月もお風呂に入らない、なんて、よく我慢できましたね…。

いくら「なまけものだ」とは言え、現代の日本では、とうてい、考えられませんよね。

 

でも、ここからが、おじいさんとおばあさんの凄いところなのです。

 

アカなんて汚いもの、普通はさっさと掃除して、ゴミ箱に、ぽいっ、と捨ててしまいますよね。

そこからしゃべる人形があらわれたら、くさいし、気持ち悪いし、もう逃げたくなっちゃいます。

 

ところが2人は違いましたよね。

「もったいない」と言って、一晩中、手でこねこねして、立派な人形にしてあげたのです。

人形がしゃべり始めてからは、まるで本当のわが子のように、一生懸命、愛情を込めて育ててあげました。

 

力太郎は、最後は長者様(村一番のお金持ち)のむこになった、というのですから、おじいさんとおばあさんも、さぞかしお金持ちになれたことでしょう。

 

『力太郎』は、力太郎が冒険に乗り出す楽しいお話ですが、一方で、『大切に育ててくれたおじいさんとおばあさんへの恩返しの話だ』とも言えますよね。

 

あらすじイヌ
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どんなものも、粗末に扱わないで大切にすれば、キミにも素敵なことが訪れるかも!?

…とは言え、ゴミ屋敷にならないように注意しようね(苦笑)

 

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