おんぶおばけのサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- おんぶおばけ…くらい森のなかで「おんぶしてぇー」と言い、その声を聞くとみんなこわがってしまう。
- おばあさん…ある日、森でおんぶおばけの声を聞いたが……?
- とある森のなかでは「おんぶしてぇー」と声がして、みんなこわがっている。
- あるとき、ひとりのおばあさんがその声を聞いたが、にげずにおんぶした。
- おばあさんが家までおんぶしたものは、大きな瓶(かめ)だった。
- そのなかにはおにのあかちゃんがいて、その子がおんぶおばけだったが、おばあさんはひきとって幸せにくらした。
おんぶおばけのあらすじ!
むかし、くらーい森がありました。
そこでは、こわい、こわい声が聞こえてくるそう。
「おんぶしてぇー。おんぶしてぇー」
その声を聞くと、みんなこしをぬかして、
「たすけてー! たすけてー!」とさけんで、
にげていきます。
村いちばんのちからもちも、
おすもうさんも、
おさむらいさんも、ふるえてにげました。
ぶるぶるぶる!
さて、あるとき。
ひとりのおばあさんがその森をとおりました。
そうしたら、あの声がするではありませんか!
「おんぶしてぇー。おんぶしてぇー」
おばあさんはとってもこわかったけれど、
せなかをむけて言いました。
「おんぶしたいなら、おんぶしてやろう!」
すると、
ひゅーっ! どん!
なにかがおばあさんのせなかにとびつきます。
おばあさんはふらふらしながらも、
森をぬけておうちへかえりました。
「おじいさん、ただいま」
おうちについたおばあさんは、せなかにおおいかぶさっているものをおろしました。
その正体はおおきな瓶(かめ)でした。
なかには大判小判(おおばんこばん)がたくさん。
「おや、まだあるね」
おかねのしたをのぞいてみると、まだなにか入っています。
たいこがひとつ。わなげがひとくみ。あめがいっぽん。
じゅんばんに見ていたそのときです。
とつぜん、ばあーっ!という声がしました。
そこにいたのは、あかちゃんでした。
そう、おんぶおばけは、おにのあかちゃんだったのです。
「ねんねんころりよ、おころりよ……」
こどものいないおばあさんは、よろこんでその子をおんぶしました。
そして、みんなでしあわせになりましたとさ。
おしまい。
おんぶおばけのまとめ、教訓と感想!
このお話の大事なところは、なんだと思いますか?
もしかすると、そのうちのひとつは“相手にむきあうこと”なのかもしれません。
お話のなかでは、「おんぶしてぇー」という声がおそろしくて、どんなつよいひとでも逃げてしまいました。
でも、「おんぶしてぇー」と言っていたのは赤んぼうでしたね。
きっと、ただ心細くて、「おんぶしてぇー、おんぶしてぇー」とうったえていたのだと思います。
結果として、にげずにおんぶしたおばあさんは、赤ちゃんに気づき、しあわせな家庭を得ることができました。
あなたのまわりでも、友だちがぷんぷんしていてこわいとき、もしかしたらたださみしいだけなのかも。
家族がきびしくてこわいとき、もしかしたら家族も、どうすればいいのか困っているのかも。
背をむけてにげずに、おたがいがむきあえると、いいことがあるかもしれませんね。
おんぶって、たいへんだと思うけど、してもらえるとうれしいね!