三本枝のかみそり狐のサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- 彦べえ…化け狐をこらしめようとするも…
- 三本枝の狐…竹林の中で人間を化かしていた。
- おばあさん…彦べえに孫を焼き殺され、怒り狂って彦べえを殺そうとする。
- 坊さま…逃げてきた彦べえに出家するようにいい頭を剃る。
- 彦べえは村人が恐れる三本枝の化け狐の話を全く信じていなかったが、狐と遭遇したことで、自分で狐を懲らしめようとする。
- 狐だと思っていた赤ん坊を焼き殺してしまい、怒り狂ったばあ様においかけられる。
- 寺について坊さまから殺した赤ん坊のために出家しろと言われ、頭を剃る。
- 今までの出来事はすべて狐に化かされていたことだと気づき、それ以降見栄をはったり強がったりしなくなった。
三本枝のかみそり狐のあらすじ!
昔々、三本枝のという竹林に人間を化かす狐がでるというウワサがあった。
多くの人が、その狐に化かされてひどい目に合っていたという。
村人たちは狐の存在を怖がり、
たそがれ時になると誰もその竹林には近づかなかった。
しかし、彦べえという村の若者は狐の話を全然信じていなかった。
彦べえはある日のたそがれ時に1人で竹林に出かけて行った。
すると、辺りが暗くなった竹林の中に赤ん坊をしょった娘の姿が見えた。
彦べえはその娘は狐に違いない、おれが正体を暴いてやるとその娘の跡をつけていった。
娘はある家についた。
「おっかあやって来たよ。」
中には年老いたおばあさんがいた。
彦べえは狐がそのおばあさんをだますつもりだ、そうはさせまいと、
娘から赤ん坊を奪い、囲炉裏の火の中に投げ捨てた。
しかし、それは本当に人の赤ん坊で火の中で死んでしまった。
彦べえは、自分のしたことが怖くなってその場から逃げ出した。
孫を焼き殺されたおばあさんは怒り狂って彦べえを追いかけてきた。
彦べえはある寺についてそこの坊さまにかくまってもらった。
坊さまは寺までやって来たおばあさんをなだめて、
やっとのことでおばあさんは帰って行った。
安堵する彦べえに坊さまは人一人殺しているのだから、その供養のためにも坊主になれという。
彦べえはそれを聞いて出家することにした。
そして、坊さまに髪をかみそりで剃ってもらったのだが、それが痛い事痛い事。
うめき声をあげる彦べえに坊さまは人一人殺しているのだから我慢しろという。
なんとか髪を剃り終えた彦べえは坊さまに布団を敷いてもらい、そこで寝た。
しばらくして、ふと起きるとそこはお寺ではなく竹林の中だった。
あの娘も赤ん坊もおばあさんも坊さまも、
みんな狐に化かされたのだということに気づいた。
おまけに彦べえの頭は、髪の毛を全部むしりとられていて血だらけだった。
情けないやら腹立たしいやら…
彦べえはそれからというもの決して見栄をはったり強がりをいったりしなくなったそうな。
三本枝のかみそり狐のまとめ、教訓と感想!
人に自分をよく見せようとしてついつい見栄を張ってしまう人って実は多いですよね。
しかも、彦べえはおばあさんの話をよく聞かずに赤ん坊を火に入れてしまいます。
人の忠告を聞かないだけではなく、後先考えずに行動してしまう短絡さ。
その結果、自分に多大な損害を被ってしまう。
そんなことがないようにという戒めがこのお話からは読み取れますね。
彦べえは散々な目にあったね…。
でも強がりをいわなかったらこんな目にあわなかっただろうに…。