浦島太郎のサクッとあらすじ!
まずは、登場人物と簡単なあらすじを見ておこう♪
- 浦島太郎…うみべに住む漁師(りょうし)。心の優しい男の人。
- 子どもたち…浜辺で小さなカメをいじめていた。
- 小さいカメ…子どもたちにいじめられていたが、浦島太郎に助けてもらった。
- 大きいカメ…小さいカメを助けてもらったお礼に、太郎を龍宮城(りゅうぐうじょう)へ連れて行ってくれた。
- 乙姫様(おとひめさま)…龍宮城(りゅうぐうじょう)に住んでいる、美しいお姫様。
- 村のおじいさん…帰ってきた たろうに、太郎の家があったのはずっと昔のことだ、と教えてくれた。
- 浦島太郎はカメを助け、お礼に龍宮城(りゅうぐうじょう)に連れて行ってもらえた。
- 竜宮城では、美しい乙姫様(おとひめさま)がいたり、『ときのへや』があったりして、楽しく毎日を過ごした。
- お母さんに会いたくなった太郎が村に戻ろうとすると、乙姫様が『玉手箱(たまてばこ)』をくれた。
- 帰ってきた村は、何百年も経ったあとの世界だった。太郎は悲しくなって玉手箱を開けてしまい、みるみるうちに、おじいさんになってしまった。
浦島太郎のあらすじ!
むか~し、むかし。
ある海辺の村に、『浦島太郎』が住んでいました。
太郎の仕事は、魚をとること。
お母さんと2人、とても仲良くくらしていました。
ある日のことです。
さっぱり魚が釣れずに、太郎はあきらめて浜に帰ってきました。
すると…
村の子どもたちが、
小さなカメを囲んで、いじめているではありませんか!
なんて、かわいそうなことを…
優しい太郎は、ぐったりとした小さなカメを看病し、そっと海に帰してあげました。
それから、何日たったことでしょう。
ある日、太郎が漁をしていると…
なんと、海の中から大きなカメがあらわれました!
太郎が助けた小さなカメの代わりに、お礼をしに来てくれたというのです。
言われるとおりに、たろうが大きなカメの背中にまたがると…
ザブン!
大きなカメは海の中にもぐり、太郎を竜宮城(りゅうぐうじょう)に連れて行ってくれました。
竜宮城には、とても美しい乙姫様(おとひめさま)がおりました。
おいしい ごちそう。
タイやヒラメの、すてきなダンス。
みんなで、太郎をおもてなししてくれました。
ある日、乙姫様は太郎を『ときのへや』に案内しました。
なんとそこでは、一年を短い時間で楽しむことができるのです。
ただし、使いすぎると、
とりかえしのつかないことになります。
お気をつけあそばせ!
乙姫様は注意しましたが、太郎はすっかり夢中になって、何度も『ときのへや』で遊びました。
こうして、楽しい毎日が過ぎていきました。
あるとき、太郎は、ふとお母さんに会いたくなりました。
たった一人、残してきてしまったお母さん。
いまごろ、どうしているでしょう。
乙姫様は、太郎が行ってしまうのをとても悲しんで引き止めました。
しかし、太郎は「帰る」と言って聞きません。
仕方ありませんね。
乙姫様は、玉手箱を太郎にさしだしました。
「これがあれば、また竜宮城(りゅうぐうじょう)へこられます。
でも、あなたの世界では、ふたを開けてはなりませんよ。絶対に!」
こうして、太郎はカメの背中に乗って村へと帰ってきました。
ところが…
いったい、どうしたことでしょう。
村の様子が、すっかり変わってしまっています。
たろうの住んでいた家もありません。
知っている村人もいません。
村のおじいさんに聞いて、ようやく太郎は知りました。
竜宮城にいたのはわずかな月日だと思っていましたが、
人間の世界では、何十年、何百年と経ってしまっていたのです!
『ときのへや』で遊びすぎたせいもあったのでしょう。
悲しくなった太郎は、とうとう『開けてはいけない』と言われた玉手箱を開けてしまいました。
たちまち、箱の中から、もくもくと、白いけむりがあふれだし、
太郎の体を、すっぽりと つつみこんで…
太郎は、すっかりおじいさんになってしまいましたとさ。
浦島太郎のまとめ、教訓と感想!
カメの背中にまたがって、すずしい海の中に
じゃぶん!
と、とびこんでいく『浦島太郎』は、暑い夏にぴったりの昔話です。
♪むっかし~ むっかし~ うらしーまは~
たーすけたカメに~ つ~れら~れて~
という童謡もある、有名な日本の昔話です。
太郎のように誰かに親切にすると、
めぐりめぐって、あなたも幸せになれますよ。
ことわざでは、このことを
『情(なさ)けは人のためならず』
と言います。
『情け(思いやり)は人のためではない(めぐりめぐって、自分のためになるのだから)』
という意味です。
実は昔話には、『つるのおんがえし』や『おむすびころりん』など、いろいろな動物を助けて、おんがえししてもらえるお話が、他にもたくさんあります。
…とはいえ、もともと、親切は、『人に幸せになってほしい』と願って行うものです。
『あとで恩返ししてもらいたいから、親切にしてやろう。』
と、親切を押し付けたり(おせっかい、と言います)
『せっかく親切にしてあげたのに、何ももらえなかった』
と、くやしく思うのは、やめましょうね(苦笑)
昔の人は、それだけ、人を思いやる気持ちを大切にしていた、ということですね。
『浦島太郎』のお話は、日本各地に伝わっているんだ。
どの地方で語られているかによって、ちょっとずつお話が違うんだって!
どう違うのかな?
いろいろな絵本を読み比べしてみよう♪